冊子印刷の用紙を「コスト、価格」で選ぶ【用紙別の印刷価格シミュレーション】
前回の記事「冊子印刷の用紙を「質感、手触り」で決める!テクスチャ別の用紙リスト」では、「質感、手触り」「読み心地、めくりやすさ」で用紙を比較し、冊子の種類や仕上がりイメージに適した用紙を紹介しました。
今回は「紙の価格、コスト」に着目して、取り扱い用紙から印刷製本の見積もり価格を比較します。前回記事も参考にしつつ、予算に合った本・冊子の印刷製本にお役立てください。
コスパNO.1用紙は「上質紙」
最も安価に、コストを抑えられる用紙は「上質紙」です。
参考記事:安くて使い勝手のいい超メジャー用紙「上質紙」特徴や印刷した仕上がり、質感
そして、紙は薄ければ薄いほど安いので、薄い紙も豊富に生産されている上質紙は、ページ数の多い冊子をなるべく安く印刷製本したい時に候補に上がる用紙です。
イシダ印刷でも5種類の厚さの上質紙を取り扱っています。
● 上質55K 厚さ約0.08mm(本文用紙、オフセット印刷のみ対応)
● 上質70K 厚さ約0.10mm
● 上質90K 厚さ約0.13mm
● 上質110K 厚さ約0.14mm
● 上質135K 厚さ約0.17mm
主な取り扱い用紙をコストの安い順に並べてみました。
安い方から順番に、上質紙 → 書籍用紙・色上質紙 → コート紙・マットコート紙 → アート紙・マットポスト紙 → レザック になります。
参考記事:コート紙と上質紙の違いと、厚さや用紙に適した本の種類を解説
紙は1枚何円?
それでは、用紙一枚あたりの価格はどれくらい違うのでしょうか?
実は、印刷製本の用紙は「一枚いくら」と常に一定の価格ではないのです。
文具店などでは「A4一枚◯円」という販売になりますが、印刷所で使う用紙は大きな紙に複数のページを面付けして使っていくので、印刷するページ数や部数によって一枚あたりの価格は変わります。この方法は生産工程や生産コストを合理化、効率化するために採用されていて、小さくカットして小売りされる市販の用紙よりはるかに安く用意でき、市販の紙を買って刷るより断然安くなります。
参考記事:
印刷価格が決まるポイント①【面付けと折丁について】
印刷価格が決まるポイント②【台数について】
【用紙別】見積りシミュレーション
イシダ印刷で取り扱いのある用紙の中から、よく使われている代表的な用紙をピックアップして、それぞれの印刷製本価格を比較してみます。
本文用紙を変えて比較
例えばA4サイズの冊子を100冊作るとして、下記のような仕様で、本文用紙を変えて印刷製本価格を比較します。
● 部数:100冊
● サイズ:A4
● ページ数:100ページ
● 表紙の用紙:コート紙135K
● 印刷の色:表紙/カラー片面(表1と表4) 本文/モノクロ
● 印刷方法:オンデマンド印刷
【代表的な本文用紙の印刷製本価格の比較】
上質紙70K | 30,936円 最安 |
上質紙90K | 32,902円 |
書籍用紙72.5K | 32,442円 |
書籍用紙90K | 34,255円 最高 |
コート/マットコート90K | 33,332円 |
※税込み価格、納期コースが超ゆったりコース (10営業日)、10%割引となるPDF入稿の場合です(2018年12月現在)
70K、90Kの「K」は重さを表しており、上質紙はコート紙よりも軽いので、上質70Kとコートの90Kはさほど厚みに違いを感じられません。その辺りも留意して価格を見ていくと、やはり上質紙が安いですが、コート紙との価格差は2,000円~3,000円ほどです。
表紙用紙を変えて比較
次は表紙を変えて価格を比べてみましょう。
● 部数:100冊
● サイズ:A4
● ページ数:100ページ
● 本文の用紙:上質70K
● 印刷の色:表紙/カラー片面(表1と表4) 本文/モノクロ
● 印刷方法:オンデマンド印刷
【代表的な表紙用紙の印刷製本価格の比較】
色上質特厚口 | 28,335円 最安 |
色上質最厚口 | 28,453円 |
上質135K | 30,921円 |
コート/マットコート135K | 30,936円 |
アートポスト200K | 31,451円 |
マットポスト220K | 31,954円 |
レザック66 175K ※モノクロのみ対応 |
34,923円 最高 |
※税込み価格、納期コースが超ゆったりコース (10営業日)、10%割引となるPDF入稿の場合です(2018年12月現在)
レザックが最も価格が高くなりますが、用紙に色、エンボス模様がついており、モノクロ印刷で全体のコストは安くなっています。
アートポスト、マットポストはコート紙よりもさらに発色がきれいで、しっかりとした厚手のラインナップがあります。「表紙のグラフィックデザインや写真をより鮮明に美しく表現したい」「立派な印象に見せたい」ときに、少しコストをかけて表紙の紙をランクアップするのもおすすめです。
他の用紙や部数、オプションを使った料金は「3分でわかる!かんたん無料自動お見積もり&ご注文」ページでお確かめください。
サイズや用紙など、クリックして選ぶだけで自動で料金が表示されます。
次回は紙の「厚さ」から用紙を選んで読みやすい、めくりやすい冊子にするポイントをご紹介した冊子印刷の用紙を「紙の厚さ」から選ぶ!ページ数、用途別に解説です。
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