見開きページの入稿データの作成方法、レイアウトの注意点
本や冊子を開いて、左右見開き2ページ渡って写真や図、イラスト、タイトル文字などがかかっていて、一続きの横長のページとして見せるデザインを「見開きレイアウト」「見開きデザイン」「見開き」などと呼びます。
漫画や雑誌、会社案内、パンフレットなどでは、全体の中で特に目立たせたい内容を見開きで表現します。
横長の写真を大きくレイアウトしたり、見開き2ページに渡ってコピーや見出しを配置したり、次のページにかけて大きな矢印を伸ばしたり、大胆な構成によって、情報をより印象深く見せることができます。
単ページに淡々と情報を載せるページと、見開きでダイナミックに表現するページを区別して、メリハリのあるデザインで本、冊子を作りましょう。
目次
見開きページの入稿データ作成方法
ページを横に2ページ分つなげた状態のサイズでデータを作成します。
例えば、A4縦(210mm×297mm)の冊子を見開きでデザイン、レイアウトするなら、見開きの仕上がりサイズは420mm×297mmです。
※塗り足しは上下左右+3mm付けます
印刷会社で見開きページを印刷する際は、下の画像のように単ページ×2に分けますが、見開きページを2つに分けて印刷・製本する作業は印刷所で行います。
データ入稿のときに、見開きレイアウトをした写真やイラストを左右のページのデータに分けて入稿する必要はありません。
見開きのページは、見開きのままのデータで入稿しましょう。
入稿データのファイル名にはページ番号を付けて
通常のページと同様に、見開きのデータは、ファイル名を「p2-p3」「p2-3」のように、印刷会社にも分かりやすくページ番号を付ければ、進行もスムーズで安心です。
冊子は開いた時、まず表2(表紙の裏面)が一番先にくるので、見開きになるページは「表2-p1」「p2-p3」「p4-p5」・・・という組み合わせになります。
見開きページのデータ作成は「ノド」に注意!
メインとなる写真やイラスト、地色、罫線、コピーなどを、見開きページの左右に渡って配置し、オブジェクトを大胆に演出できるのが見開きデザインの利点ですが、「ノド」を意識して制作することを忘れないでください。
「ノド」とは、冊子開いた綴じ側のことで、見開きページの中心部、センター部分です。
反対側の外側を小口(こぐち)といいます。
無線綴じ製本のノドと見開き
無線綴じ冊子は、紙の厚みやページ数によってノドが中央から外側に向かって数ミリ隠れてしまいます。
そこに重要な文字があると読めない、または読みづらくなってしまうので、ノドは余分に余白を取ると綺麗に仕上がります。
ノドが隠れる幅は紙の厚さ、ページ数によって微妙に変わりますが、概ね100ページ未満なら、15mmの余白を取っていれば問題ないでしょう。
他に、無線綴じ冊子の「見開きデザインとノド」の注意点は、
● ノドを避けて配置するのは、隠れると意味が伝わらなくなってしまうものだけ(文字や小さいイラストなど)
● グラフィック要素はノド部分にも連続して敷きます。地色や写真に余白を置いてしまうと、中途半端に白が見えてしまう。
● 写真の中の顔や読ませたい文字などは、ノドを避けて配置する。
中綴じ製本のノドと見開き
中綴じ冊子は見開きを中心まで広げられる製本方法なので、見えなくなる部分はほとんどありませんが、文字の途中や顔写真に中央の折り目がついているのは見栄えが良くありません。
やはり、ノド周辺に文字や重要な要素をレイアウトするのは避けたほうがいいでしょう。
参考記事:
【冊子印刷】入稿データの間違いはゼロにできる!4つのチェックポイント
文字や図版を読みやすく配置する【本・冊子レイアウトの基本 その2】
入稿データに「塗り足し」を忘れたらこうなる!印刷屋が伝えたい塗り足しの理由と方法
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