かぎ括弧「」と二重かぎ括弧『』の使い分けと役割
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。
かぎ括弧は、セリフや引用・強調したい単語を囲むときに用いられ、日本語組版でもっとも一般的かつ基本となる引用符です。
縦書き、横書きのどちらでも広く使われていますが、適当に括弧を付けていいわけではありません。使い方をあやまると、読者に「記号の使い方が不自然」「読みづらい」といった印象を与えてしまいます。
ここでは、かぎ括弧「」と二重かぎ括弧『』について、それぞれの使い分け方と一般的な役割を解説します。
かぎ括弧「」の役割
発言
小説や対談、文章内の発言を(直接話法で)表す際に使用します。
会話文では「かぎ括弧」を用いるのが一般的ですが、間接話法では括弧なしで発言内容が示されます。また、発話部分をどのように記述するかは、場所によって変わることがあります。
強調

特定の単語や文を強調したい場合に使用します。
強調の括弧が多用された文章は読みにくくなりますので、必要性を見極めて使用しましょう。
引用

他者の文章や発言をそのまま引いてくるときに使います。
例文のように、括弧内には引用する文を記述しつつ、適当なところで切って文章内に組み込んで使われることもあります。
注目

読み手に注意を促します。また、記述された文の意味をずらす効果があります。
「コロンブスはアメリカ大陸を発見した」と単純に記述された文とは、ニュアンスに変化が生じています。ここでは「発見」という単語が括弧付きで表記されていますので、読み手はその用語の不適切性が示されていると解釈することになります。
文意としては、「コロンブスが(は)アメリカ大陸を発見したわけではない」とほとんど近い意味になり、括弧なしで記述されたものとは正反対の主張になっています。
二重かぎ括弧『』の役割
括弧の中の発言

かぎ括弧「」内でさらに会話や引用を入れ子構造にする場合に使用します。
一つ目の二重かぎ括弧『』は他人の発言の引用ですが、二つ目は自分の発言の引用です。このように、発話者がだれであるかに関わらず、かぎ括弧「」内の発言にはすべて二重かぎ括弧『』を使用するのが一般的です。
書名、作品名、曲名などの表示

本や映画、曲名などのタイトルを明記する際に使います。
この記事内で紹介している例文の書名はすべて二重かぎ括弧『』を用いています。
会話や引用はそれが置かれる場所によってかぎ括弧「」または二重かぎ括弧『』が使用されますが、書名やタイトルはどこにあっても二重かぎ括弧『』で表記されるのが一般的です。
括弧の中の引用

二重かぎ括弧『』内の文言はコルネイユの悲劇『シンナ』の有名なセリフを引用したものです。
括弧内ではなく地の文のなかに置かれる場合は、通常の「かぎ括弧」が用いられることも多くあります。
【小説の会話文】かぎ括弧「」や二重かぎ括弧『』の使い方
小説などの文芸作品においては会話文で二重かぎ括弧『』を使用したり、作品名をかぎ括弧「」で表記しても問題ありません。
大切なのは、引用符の使われ方がその作品を通して一貫していることです。なんとなく「かっこをつける」のではなく、作品内でルールを定めて使用するように心掛けましょう。
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