背幅は何mm必要?計算方法と背表紙データの作り方【無線綴じ】
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。

無線綴じ冊子を作るとき、最初につまずきやすいのが「背幅(せはば)」です。背幅とは冊子の背の部分の厚みのことで、ここを正しく確保しないと、背表紙の文字がズレたり、表紙のデザインが背に回り込んだりしてしまいます。
この記事では、背幅は何mm必要か、背表紙は何ページからできるのか、背幅はどうやって決まるのか、そして表紙データではどう確保すればよいのかを、はじめての方にもわかるように解説します。
背幅とは?背表紙の「厚み」のこと
背幅は、冊子を閉じたときに見える「背中側」の厚みです。本でいえば、本棚に差したときにタイトルが見える面が「背表紙」、その幅が「背幅」にあたります。
無線綴じ(本文を糊で固めて表紙でくるむ製本方式)では、この背幅のぶんだけ表紙データに「背」のスペースを用意しておく必要があります。背幅がずれていると、表紙の絵柄が背に回り込んだり、逆に背側の文字が表紙に食い込んだりしてしまいます。
背幅は何mm必要?最低2mm、タイトルを入れるなら3mm以上
背表紙をきれいに見せるなら、背幅は最低でも2mmは欲しいところです。背表紙にタイトルを入れるなら、3mm以上あると読みやすい背表紙になります。
もちろん、2mm以下の背幅でも印刷・製本は可能です。ただし背表紙の平らな面が狭くなるため、文字が読みづらくなったり、背文字が表紙にまわり込んでしまうことがあります。
背表紙は何ページからできる?
何ページで背表紙ができるか(=背幅が何mmになるか)は、「本文用紙の種類(厚さ)」と「ページ数」によって変わります。同じページ数でも、紙が違えば背幅は変わるという点に注意してください。
具体的に「この紙で何ページなら背幅は何mm」という数値は、お見積もりフォームで表紙用紙・本文用紙・ページ数・サイズを選ぶと、「背幅」として自動で表示されます。背幅計算ツールでも同じように、紙種とページ数を入力するだけで背幅を確認できます。
なお、ページ数が少なく背幅がごく狭くなる冊子は、針金で中央を留める中綴じで作るのもひとつの方法です。製本方式の違いは「無線綴じと中綴じはどう違う?」もあわせてご覧ください。
背幅はどうやって決まる?計算の考え方
背幅は、本文用紙の厚さ・ページ数・表紙用紙の厚さによって決まります。考え方としては、本文用紙の厚みをページ数のぶんだけ積み重ね、そこに表紙の厚みが加わったものが背幅になります。
ここでひとつ覚えておきたいのが、本文用紙1枚は表裏で2ページぶんになるという点です。たとえば本文100ページなら、紙は50枚使われている計算になります(詳しくは「ページ数=紙の枚数ではない!正しいページ数の数え方」)。
つまり、紙が厚いほど、そしてページ数が多いほど、背幅は広くなるというわけです。実際の背幅の数値を手計算する必要はありません。前述のお見積もりフォームや背幅計算ツールで、紙種とページ数から自動で算出されます。
紙の厚さは「銘柄」と「連量」で変わる
紙の厚さは、用紙の銘柄や「連量(kg・K)」によって異なります。連量とは、厳密には紙の「厚み」ではなく「重さ」を表す単位です。同じ連量でも、表面加工のあるコート紙はやや薄め、嵩高(かさだか)用紙は軽いのに厚みが出る、といった違いがあります。
どの紙がどれくらいの厚みなのかは、取扱い用紙のページで一覧できます。本文用紙は厚すぎると、めくりづらくなることもあるため、冊子の使い勝手とのバランスで選びましょう。
背幅が狭いとどうなる?
背幅が狭い無線綴じ冊子も、もちろん製本できます。注意したいのは、背幅が狭いと背表紙の平らな面が狭くなるという点です。狭い背表紙に無理にタイトルを入れると、文字が読みづらくなったり、背文字が表紙側にまわり込んでしまうことがあります。
とはいえ、文集・論文・記念誌・テキストなど、シリーズや定期刊行物で既刊が無線綴じの場合は、統一のために背幅が狭くても無線綴じで製本されます。背幅が狭くても、本棚で整理するときに視認できるよう、背文字を入れて印刷する冊子もあります。
背幅が必要なケース・不要なケース
背幅を用意する必要があるかどうかは、製本方式で決まります。
- 背幅が必要:無線綴じ、PUR製本、上製本(ハードカバー)など。背の部分に厚みができる製本方式は、背幅のぶんを表紙データに用意します。
- 背幅が不要:中綴じ。針金で中央を留める中綴じは、背に厚みが出ない(背表紙がない)ため、背幅の計算は不要です。
「冊子だから必ず背表紙がある」わけではない、という点を覚えておくと混乱しません。製本方式ごとの特徴は「製本方法 綴じ方の種類」でご確認いただけます。
背表紙を含む表紙データの作り方
無線綴じの表紙は、表4・背・表1を1枚につなげた「見開きデータ」として作ります。左綴じの場合、開いた状態で左から「表4(裏表紙)→ 背 → 表1(表紙)」の並びです。

作成のポイントは次のとおりです。
- 背幅を確認する(お見積もりフォームや背幅計算ツールで自動表示)。
- 「表4の幅 + 背幅 + 表1の幅」を合計した横幅でドキュメントを作る。
- 四方に塗り足し(一般に3mm)を付ける。
- 背の左右の位置にガイドを引き、デザインが折り位置でおかしくならないようにする。
- 背表紙に文字を入れる場合は、背幅の中央に収まるよう配置する。
アプリケーションごとの具体的なサイズ入力例や操作手順は、「背表紙 入稿データ作成方法」でWord・Illustratorそれぞれの作り方を詳しく案内しています。背の位置にガイドを引いておくと、絵柄が背に回り込んでしまうミスを防げます。
まとめ
背幅は最低2mm、タイトルを入れるなら3mm以上が目安です。何ページで背表紙ができるか(背幅が何mmになるか)は本文用紙の厚さとページ数で決まるため、正確な数値はお見積もりフォームや背幅計算ツールで自動表示される値を確認するのが確実です。表紙データは表4・背・表1を一体にした見開きで作り、背幅のぶんを正確に確保しておきましょう。
【関連記事】無線綴じと中綴じはどう違う?印刷価格や特徴を比較した選び方【冊子印刷】
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