Illustratorのaiファイルは入稿できる?PDF入稿が主流の理由と正しいデータの作り方
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印刷物を作成するとき、多くのデザイナーや担当者が使っているソフトが Adobe Illustrator です。Illustratorで作ったデータの拡張子は .ai(エーアイ)ファイル ですが、「aiファイルのまま印刷所に入稿していいの?」という質問は今も非常に多く寄せられます。
結論から言うと、印刷所によってはaiファイルでも入稿可能ですが、現在の主流は圧倒的にPDF入稿です。ではなぜPDFが推奨されるのか、そしてIllustratorユーザーはどのように入稿データを作ると安全なのか。この記事では、基本と理由をわかりやすく解説していきます。
目次
編集できるaiファイルで入稿すると何が起こるのか?
Illustratorのaiファイルは編集に強く、作業途中のデータ管理にも最適ですが、編集中のものをそのまま入稿してしまうと、印刷工程にはリスクがあります。
- フォントが置き換わる
PCにないフォントは別の書体に自動置換され、レイアウトが崩れます。 - リンク画像がmissingになる
aiファイルは画像が外部リンクのため、リンク画像を同梱しないと印刷所で正しく表示されません。「リンクが見つかりません」というアラートが出たら、「すべて無視」して開いても画像は表示されません。

- 透明効果や特殊効果が再現されないことがある
Illustratorのバージョン違いやRIP(印刷機の変換処理)との相性により、透明が濃くなったり色が変わったりするトラブルが発生します。
こうした理由から、aiファイルは「編集用の元データ」扱いであり、最終入稿データとしては不安定なのです。
aiファイルで入稿したい場合はどうする?
aiファイルで入稿する場合は、印刷所の「入稿データ」や「入稿について」などの項目をチェックして、aiデータを受け付けているのか、バージョンはいくつまで対応可能なのか確認しましょう。
そして以下の点に注意して入稿データを作りましょう。
- 文字はすべてアウトライン化
- リンク画像は同じフォルダにまとめる
- 配色はCMYKで統一
- 透明効果は「分割・統合」で分解しておく
文字にアウトラインをかけると後から文章を直したい時に面倒なので、編集ファイルとは分けて管理するのがおすすめです。
現在の印刷物はPDF入稿が主流。その理由は?
印刷の世界では、ここ10年でPDF入稿が事実上のスタンダードになりました。理由はシンプルで、「誰の環境でも同じ見た目で再現される」「フォント・画像・透明効果を内部で完結できる」からです。
特に印刷で使われる規格 PDF/X-1a は、
- 全フォントを埋め込み
- 透明効果を自動で分割
- カラーをCMYKに固定するため、印刷所の環境に依存せず安定して出力できます。
つまり、PDFは“壊れない入稿データ” を作るための規格なのです。
Illustratorで作る正しい入稿用PDFの作り方
Illustratorでデザインを作ったあと、入稿用のPDFを作成する際は必ず以下をチェックしてください。
- カラーモードをCMYKにする
RGBのままPDF化すると印刷時に大きな色ズレが生じます。 - 塗り足し3mmを設定
断ち切りデザインの場合、必ず必要です。 - 文字はアウトライン化 or フォント埋め込み
PDF/X-1aで書き出すと自動で埋め込まれますが、心配な場合はアウトライン化でもOK。 - 書き出し形式は「PDF/X-1a」
印刷事故をほぼ防げる、もっとも安定した形式です。 - Illustrator効果(透明・シャドウ)は特に注意
透明は自動で分割されますが、複雑な効果の場合は書き出し前のプレビューでチェック。
まとめ:編集データはai、入稿データはPDFが鉄則
現在の印刷データの作法は、 「制作はai、仕上げはPDF」がもっとも合理的で確実です。透明効果や画像の不足、フォントのトラブルが全て解消され、印刷所側でも処理が安定し、品質が担保されます。
さらにイシダ印刷ならPDF入稿するだけで割引されるサービスもあります。PDF入稿で、楽に安全に印刷物を作りましょう。
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