台割り表の作り方【本・冊子の原稿データ作りの手順】
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。
冊子や本を印刷注文する前に用意しておきたいのが「台割り表(だいわりひょう)」です。どのページに何を配置するかを1枚にまとめた冊子の設計図で、これがあるとページ順のミスや入稿後のトラブルをぐっと減らせます。
この記事では、台割り表に書き込む項目と基本的な作り方(手順)、見開きタイプと表形式の違い、そして入稿前に必ず確認しておきたいチェック項目まで、印刷会社の視点でわかりやすく解説します。
この記事の要点
- 台割り表とは、冊子の全ページに何を載せるかをページ単位で並べた「設計図・一覧表」です。
- 書き込む基本項目は、通し番号・ページ内容・見開きの左右・印刷色(用紙)・オプション加工の位置です。
- 作り方は「総ページ数を決める→枠を用意→固定ページを先に置く→本文を流し込む→ページ数を調整」の5ステップが基本です。
- 台割り表には、デザインを直感的に把握できる「見開きタイプ」と、大量ページを管理しやすい「表形式」があります。
- 入稿前は、総ページ数が製本方式の単位(中綴じは4の倍数、無線綴じは偶数)に合っているか、実データと台割りが一致しているかを必ず確認します。
台割り表とは?
台割り(だいわり)とは、冊子のどのページにどういった内容が入るのか、全体で何ページになるのかを把握し、設計することです。これを表にまとめたものが「台割り表」で、冊子の構成をページごとに並べて一覧にした、本の設計図・目次のような役割を持ちます。
ページ数が多い冊子ほど、頭の中だけでページ構成を管理するのは難しくなります。台割り表を作っておくことで、全体のページ数・内容の並び・空きページの位置などを一目で把握でき、制作メンバーとの認識合わせにも使えます。特に複数の著者が原稿を寄せる論文集・追悼集・アルバムなどは、誰の原稿をどこに配置するかを台割り表で管理しないと混乱しがちです。
また、印刷製本を注文する際にも、ページ数・表紙・オプション加工の位置などを指定するときにとても役立ちます。計画的でミスのない冊子制作のために、まずは台割り表を作って原稿づくりをスムーズに進めましょう。

台割り表に書き込む項目
台割り表の形式に決まりはありませんが、原稿の内容をシンプルに書くのが基本です。紙面の細かいレイアウトは別の制作作業なので、台割り表は「シンプルに・素早く」を意識して作りましょう。最低限、次の情報を入れると実用的です。
- 通し番号/ページ番号(ノンブル):1、2、3……と数える。表紙から数えるか本文から数えるかを決めておく。
- ページの内容:そのページに載せるもの(表紙、目次、扉、本文の見出し、章タイトル、写真、奥付など)。「◯◯の写真」「◯◯のグラフ」のように具体的に書くと分かりやすい。
- 左右(見開き):見開きのどちら側にくるか。
- 用紙・印刷の色:フルカラーは「4c(CMYK4色)」、モノクロは「1c(K1色)」と略記すると簡単。
- オプション加工・備考:扉や片袖折りの位置、白ページ、差し替え予定などのメモ。
まだ決まっていないページは「未定」としておいてもかまいません。大まかな流れがわかることを優先し、自分(や共同執筆者)がやりやすい書き方を見つけましょう。紙に手書きでも作れますが、後から差し替えや行の追加をしやすいExcelやスプレッドシートで作ると管理が楽です。
台割り表の作り方【5つの手順】
台割り表は、次の順番で作ると迷いません。固定ページから先に埋め、本文を流し込み、最後にページ数を調整するのが基本の流れです。
- 総ページ数を決める:表紙を含めるかどうかを決め、全体で何ページになるかを出します。このとき、製本方式ごとのページ数の条件(後述)も意識しておきます。
- ページ枠を用意する:決めた総ページ数ぶんの行(またはマス)を並べます。
- 固定ページを先に置く:表紙・目次・扉・奥付など、位置が決まっているものを先に埋めます。
- 本文を流し込む:章や記事を順番に配置していきます。見開きで完結させたい内容は、左右のページを意識して割り付けます。
- ページ数を調整する:ページ数が合わないときは、白ページを入れたり内容を増減したりして、製本方式の単位に整えます。
台割り表には2つの形式がある
台割り表には、大きく分けて「見開きタイプ」と「表形式」の2つがあります。作りたい冊子のページ数や性格に合わせて選びましょう。
| 項目 | 見開きタイプ | 表形式 |
|---|---|---|
| 形 | 見開きページを絵のように並べる | 1行に1ページずつ一覧にする |
| 向いている冊子 | パンフレット・カタログ・写真集など、デザイン重視で少〜中ページの冊子 | 論文集・小説・アンソロジー・記念誌など、ページ数が多い冊子 |
| メリット | 見開きの仕上がりを直感的に把握できる | 大量のページを整然と管理できる |
| 主な作成手段 | 手書き・PowerPoint など | Excel・スプレッドシート など |
見開きタイプの台割り表
本や冊子の綴じ方向(左綴じ・右綴じ)やページめくりをイメージしながら、全体の構成を決めます。何ページと何ページが見開きになるかを最初に作ってしまい、パッと見てわかるようにしておくと、原稿作成がとてもスムーズです。写真やイラストを入れたりデザインに凝りたいときは、ページに簡単な絵を描くとよりイメージしやすくなります。
綴じ方向の決め方は、右綴じ?左綴じ?どっちにすればいい?違いと決め方、本のジャンル別目安もあわせてご確認ください。

用紙・印刷色・加工なども書き込むと、より実用的な台割り表になります。表記の例は次のとおりです。
- C1〜C4:表紙(Cover)
- P1〜:本文のページ数
- 1c:モノクロ(K1色)
- 4c:カラー(CMYK4色)

表形式の台割り表
ExcelやGoogleスプレッドシートなどの表計算ソフトで作る形式です。ページ数の多い論文集・小説・アンソロジー・追悼集・記念誌などは、見開きタイプだと膨大な量になってしまうため、表形式のほうがスムーズに管理できます。
この形式で作る場合も、どのページが見開きになるのかを意識しましょう。冊子は単ページではなく見開きで読むものなので、ページ送りを意識して構想します。特にパンフレット・カタログ・写真集などは見開きレイアウトが重要で、複数ページにわたる文章は見開きで完結するときれいに仕上がります。

台割り表は手書きでもOK!
台割り表に決まった形式はなく、制作者や共同執筆者が分かりやすい形であれば何でもOKです。デザイン事務所や編集プロダクションではPowerPointやExcelで作る人が多いですが、もちろん手書きでもかまいません。ミスコピーの裏に走り書きするだけでも大きく違います。どんなにページ数の少ない冊子でも、まずは台割りを作ってから原稿制作を始めましょう。
台割り表機能があるソフト・オンラインツール
漫画作成ソフトやAdobe InDesignなど、冊子制作に適したソフトには、見開き表示やページのサムネイル表示機能が備わっているものがあります。Microsoft Wordにも見開きで画面表示できる設定があります。一方、Adobe PhotoshopやIllustratorにはこうしたページ管理機能がないため、台割り表で整理・確認しながら作業を進めるのがおすすめです。
また、台割りを作って編集もできる無料のWebサービス「台割りEditor」(要登録)もあります(2026年7月時点)。各ソフトの最新の機能・仕様は、公式のヘルプもあわせてご確認ください。
1ページ目はどこから始まる?表紙とノンブルの考え方
台割り表の便利なところのひとつが、ページ数を整理・把握できる点です。作品づくりに集中していると、1ページ目(P1=ページ数の「1」を打つページ)がどこから始まるのかが曖昧になりがちです。ここを台割り表で明確にしておきましょう。

印刷所やネット印刷で注文する際は、表紙データと本文データを分けて(またはどれが表紙・本文のファイルかを明確にして)入稿します。混同しやすい表紙まわり(表1〜表4)と本文ページのデータ作成については、表1・表2・表3・表4ってどこ?本・冊子の表紙まわり+背表紙の入稿とデータ作成で詳しくまとめています。
表紙(表1〜表4)と本文ページの関係を明確に
表2(表紙の裏)からP1が始まる場合はP1とP2が見開きになりますが、表2に何も印刷しない(白紙の)場合はP2とP3が見開きになります。表紙を開いてすぐの本文ページを空白のままにして、最初の見開きからP1を始める場合もあります。こうした関係も台割り表に書いておくと安心です。
ノンブル(ページ数)はどこから始める?
ノンブル(ページ数)は、通し番号に合わせて入れるのが一般的です。変則的なノンブルの入れ方は、注文時に本文総ページ数を正しく指定できないミスにつながるため、避けたほうが無難です。ノンブルも台割り表に書いておくと、原稿作成中にいつでも確認できて整理しやすくなります。
特に、綴じ方が中綴じの冊子は、本文ページ数を4の倍数で作る必要があるため、内容を調整するうえで台割り表は欠かせません。ノンブルの入れ方や位置、正しいページ数の数え方はノンブルとは?入れ方や位置、ページ数の正しい数え方で解説しています。
入稿前に確認したいチェック項目
台割り表ができたら、入稿前に次の項目を確認しましょう。ページ構成まわりのトラブルは、この確認でほとんど防げます。
- 総ページ数が、印刷会社の指定単位になっているか(中綴じは4の倍数、無線綴じは偶数など、仕様に従う)
- 表紙(表1〜表4)が台割りに含まれ、扱いが明確になっているか
- すべてのページに内容が記入され、「未定」のマスが残っていないか
- 通し番号で見て、ページの抜けや重複がないか
- 実際に用意した入稿データのページ数と、台割り表のページ数が一致しているか
- 用紙・印刷色(カラー/モノクロ)の指定が、最新の構成と合っているか
- 差し替え予定や修正待ちのページが残っていないか
特に「総ページ数が指定の単位に合っているか」は、製本方式によって必要な倍数が変わるため、注文先の仕様を必ず確認しましょう。
台割り表で印刷注文のミスを防ぐ
台割り表を作って作業を進めると、印刷注文のミスを防げるという利点もあります。次のような、注文時にやってしまいがちなミスは、冊子の構成を変更するたびに台割り表を更新することで防げます。
- ページ数の数え間違い(内容が増減してページ数が分からなくなる)
- 表紙や本文の用紙を変更したのを忘れて注文してしまう
- 印刷色の指定を変更したのを忘れて注文してしまう
- 扉や片袖折りなどのオプション加工を入れる位置の指定間違い
- 表紙を片面印刷で注文したのに、入稿データに表2・表3を入れてしまう
- 「本文のモノクロ・カラー混在印刷」で印刷色のページ指定を間違える
台割り表に色数を記載しておくと、入稿データを開きながら確認する手間が省け、間違いも起きにくくなります。混在印刷についてはカラー、モノクロの混在印刷で損していませんか?やカラー・モノクロ混在印刷のデータ作成・入稿ガイドもご参照ください。
まとめ
台割り表は、通し番号・ページ内容・左右・用紙/色数・備考を並べたシンプルな一覧ですが、冊子制作の土台になります。固定ページから先に埋めて本文を流し込み、最後にページ数を調整するのが作り方の基本です。入稿前にページ数の単位・抜け重複・データとの一致をチェックすれば、ページ構成まわりのミスは大きく減らせます。焦らずスムーズな原稿制作と印刷注文のために、ぜひ台割り表をお手元に。
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